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- Date:2025年05月21日
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更新完全停止(廃棄物) 見ていただきありがとうございました。
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「アル!?」
入口が壊れている場所にアルとツフル先生がいた。
胸にあてている手から漏れる光。
あんな至近距離から打つとただでは済まない。
「アル、ダメだ」
人を殺しちゃ…。
慌てて腕を掴むが彼はぴくりとも動かない。
「おい、アル」
睨みつけていたツフル先生は少しだけ表情を緩める。
「…何ですか?」
答える声はとても淡々としている。
「あいつのところに逝けると思うか?」
「さぁ、どうでしょう」
そこまで、わかる訳無いでしょ。
言い終わるか、終わらないかの合間に包まれる光。
「アル!?」
「………え?」
バラバラと原型無く崩れるものに人間としてならあるはずのものがなかった。
「機械が同じところにいける訳無いでしょう」
淡々と告げるアル。
ツフル先生はアンドロイドだった?
「数百年間この地上に君臨しつづけた。最古のアンドロイド」
僕は淡々と説明するアルの横で静かに冥福を祈った。
「…ねぇ、ツフル先生がいっていた『あいつ』って…」
「彼の製造主」
「そっか、きっと僕の遺伝子の元の人だね」
キュウが言っていた『僕らも造られた存在』の最大の理由。
すべてはその人に会いたいがための行き過ぎた行為。
ツフル先生の思いはとても悲しい。
「それほどまでに好きだったんだろうね」
想像することしか出来ないけど、主を思う心は何処までも綺麗だっただろう。
「同じ機械の私なら、逝けるでしょうか」
「え?」
すっと渡されたのは、銃のようなもの。
銃と違うのは、銃口がおかしな形をしている。
威力は分からないけどとても強力武器だと思う。
「これを私に向けて撃ってください」
「どうし…」
「主殺しという重罪を償うためです」
何のためらいもないその言葉…。
彼が望んでいるのだから、僕は裁かなければならない?