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- Date:2025年05月21日
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更新完全停止(廃棄物) 見ていただきありがとうございました。
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やっちゃいました。
サイト整理中についつい、やっちゃうのが、読み返しw
そして、途中まで読んでそういえば後ちょっとで書き上がるのに
年単位で放置していた続きがあるのを思い出しまして…。
その、はい。
ポチポチと、続きを打ちまして取り敢えず一話分ぐらいになったのでUpして見ました。
えっと、計画性なくてサーセン。
プロットはできているから後は細かいところと自分のやる気しだいという酷いありさまです。
なんか、最近いいわけばかりだな(遠い目)
コナン快青?長編小説
「約束の場所であいましょう」
を、見ている方尚且つその内容に嫌悪しない方のみどうぞ続きから読んでください。
実にピー年振りですはい(=w=;;
続きがいつできるかは自分にもわかりません。
六 新緑の桜
「はぁはぁ…」
始めは歩いていたはずなのに、気がつけば走っている自分がいた。
短い春の喜びである桜の花々は、もうすでに青々と茂る若葉だけとなっている。
そろそろ、虫が増えて叫ぶ自分の姿がきっと出てくるだろう。
「あ…れ…?」
ベンチには、いつも腰をかけてボーとしている彼の姿がなかった。
信じたくなくて、ベンチの側まで寄ったが何度確かめても彼の姿はない。
「あ……」
その場に崩れ落ち、片手をベンチに置いて落胆した。
今まで、いなかったことがなかったから、いつの間にかいるのが当たり前だと思っていたけど、よく考えると、そんな事はないはずで……。
だから、彼が悪いわけじゃない。
だけど、
「酷いよぉ…」
小さくそう呟いく。
今日だけは、今日だけはここにいて欲しかった。
「青子ちゃん?」
遠慮がちに掛けられる声。
青子は慌てて涙を拭き、ゆっくりと振り返った。
「…あっ」
彼はいてくれた。
そう思い凄くほっとしている自分がいた。
裏切りとか約束破りとかそんなんじゃないのに『守ってっくれたんだ』っと言う気持ちになってる。
そんなことないんだと、絶対に裏切らないんだって確認するかのように思った。
彼はいつものラフな格好で缶珈琲を片手に持って、少し驚いたような戸惑ったような感覚でその場に立っていた。
「………」
深呼吸をひとつして、青子の側までやってくる。
その光景をじっと見詰めていた。
「大丈夫か?」
「えっ?」
不意に言われたので、どういう意味か理解できない。
そんな青子に言いにくそうに言う。
「なんていうか、すごく悲しそうだ」
「………」
あっ、青子は悲しいんだ。
何故か言われて初めて納得した。
もやもやな感情は喜怒哀楽のうちの哀愁なんだ。
「青子は……快斗のことどう思ってるんだろう…」
約束を破った快斗。
破らざるおえなかったってことだ。
可能な限り実行しようとする快斗。
だけど、だけど…。
青子はまだ引きずっているんだ。
青子の目から大量の雫が零れ落ちる。
留まることを知らぬかのように………。
しばらく泣いていた。
はじめはいくら混乱していても時間が立つにつれ冷静になる。
青子が泣き止むのを彼は静かに待っていてくれていた。
「ごめん。急に泣いたりしてびっくりしたよね」
いくらか落ち着いた後、青子は流れ出た涙をぬぐいながらそういった。
「……俺が心の寄り所かな」
視線を合わせず、ベンチに寄りかかり、空を仰ぎ見ながら彼はそう呟いた。
意味が理解でず、きょとんとする。涙は完全に止まっていた。
「へ?」
「何つーか…あえて言うなら、運命か? 結構意地悪だよな神様って所か」
?マークを飛ばしていると少し罰が悪そうに…
「つまりだな、良く知っている相手に言いにくい事を知らない他人の俺に話せるってわけだ。
そういう感じの事って良くあるだろ?」
つまりそれは、
「…話していいの?」
他の人にはいえないこと、知り合いには絶対いえないような内容。
それは不確かで、そして、信じていたい思い。
「あぁ、人に言い触らしたりしないから。安心しろ」
「あのね…」
青子はぽつぽつと語り出した。
幼馴染がいる。
そして、行方不明になった。
皆、彼が死んだといっているけど、不確かな要素なのだ。
彼女だけに残された言葉の意味。
そして、彼が隠したがっている本当の正体。
「怪盗キッド」
青子の言葉で彼が少し息を呑むの音が聞こえる。
言ってはいけない事を言ったかと不安になった。
いくら知らない人でも自分の幼馴染が怪盗キッドだって言っても信用してくれるわけないよね。
それに、犯罪者でもあるのだから……。
「あっ、あのね!」
弁解しなくては、青子の妄想だって、快斗は肯定しなかった。
何度も疑っても誤魔化されて、同一人物じゃないと証明される。
「だから、青子の思い込みかもしれない」
あぁ、せっかく上げた顔がまた下に沈むのがわかる。
どうして、それでも青子は快斗と怪盗キッドの関連性を見出したかったんだろう。
別人でも何の支障もないのに……。
「……。彼は何者かに狙われていた? だからガス爆発まで細工し、姿をくらましたわけか…」
「え?」
思いがけない彼の考えるような呟きに青子は顔を上げる。
「そして、君を立ち直らせる時間それが一年というわけか」
「どういうこと?」
意味を尋ねる青子に彼はあくまで仮説だということをはじめに語りだした。
「何者かに狙われていた。死とイコールの状態で姿を消すと幼馴染である彼女を深く傷つける。
だから彼女には生きているという意味づけを彼なりに考えたんだと思う。それが…」
「四月四日の花見!」
「そう、彼なりのけじめと、リミットだったかもしれない」
「……でも」
「うん、彼は現れなかった。時間が掛かっているのか、もうすでに会える状態じゃないか…。
会う気がないか。どれかだろうな。」
そうだ、もう快斗とは会えないかもしれないんだ。
あえないの? もう二度と…。
止まっていたはずの涙が再び流れ始める。
「…ここから選択するのは君だ」
しばらく黙っていた彼が口を開いた。
「え?」
「彼を待つか否か。待たなくても誰も攻めたりはしないし、待つと決めてもいい。
悪いのは全部曖昧にしたそいつだからな」
すごく、意地悪っぽく笑う彼。ダブリそうなる。
しかし…。
「忘れちまえよ。薄情な奴なんてな…」
あわない目線。
彼は、ある方向を見つめている。
まるで自嘲しているかのように、はっきりとそう言った。
先ほどまで支配されていた心がまた違う思いの乱入に渦巻く。
ねぇ、貴方は何故そんなに辛そうな表情をしているの?
どうして、親身になってくれるの?
貴方は何を抱えているの?
「あ、あの!」
何か言わなきゃ、青子はそう思った。
何か言わなきゃ、彼もまた、青子の前から姿を消しちゃうんじゃないか、そう思えた。
もう誰にも消えて欲しくない。
寂しい気持ちになるのはもうイヤだから…。
「青子は忘れられないと思う。だって、快斗案外寂しがりやだから、だから、待っているかも…
でも、ただ快斗だけを待ち続けるのはやっぱり辛いから…だから…」
貴方の側にいてもいいかな?
もたれかかる様にしがみ付く。
一瞬驚いたようだが、彼は拒まなかった。
「青子ちゃん?」
とても久しぶりの声が聞こえた。
高校のころ、たまに学校に来た帰国子女の青年。
白馬探。
青子自身も驚いたけど、白馬君もとても驚いていた。
続きます。